ホーム 》 チョウのくらし 》 成虫で冬越しするチョウ…アカタテハ

成虫で冬越するチョウ…アカタテハ

大阪府池田市桃園…photo by shimo.

 2006年1月1日午後1時、年賀状を出そうと出かけると1匹のチョウが飛んできました。アカタテハです。

 チョウのなかまには成虫で越冬するものも多く見られます。このアカタテハも成虫越冬です。成虫越冬するチョウは暖かい日にはこのように飛び出してきます。日向ぼっこをするところを私に邪魔されてすぐに飛んで行ってしまいました。

カラムシにとまるアカタテハ
2011年8月28日…大阪府池田市室町

 夕方、猪名川河川敷を歩いていると、カラムシの葉の上にアカタテハがいました。何度か飛びますがカラムシから離れようとしません。今夜はここで眠ろうとしているようです。カラムシはイラクサ科の植物でアカタテハの食草です。このアカタテハ、またはこの次の世代が成虫で越冬することになるようです。

軒先で越冬するアカタテハの成虫です。

アカタテハの幼虫の巣
2011年9月8日…大阪府池田市室町

 堤防に沿って生えているイラクサ科のカラムシに上の写真のように半分にたたまれた葉がありました。カラムシの葉の裏は白っぽいので、半分にたたむとよく目立ちます。

 アカタテハの幼虫の巣です。開いてみると下の写真のようにアカタテハの幼虫がいます。ただし、すべてのたたまれた葉の中に幼虫がいるわけではありません。

アカタテハの幼虫

産卵するアカタテハ
2011年9月25日…大阪府池田市神田

 アカタテハが産卵を繰り返していました。植物は河川敷にあるイラクサ科のカラムシです。今産卵された卵は成長して成虫になり、その成虫は親のまま冬を越すことになるのでしょう。

産卵中のアカタテハ
2008年4月27日…大阪府池田市細河

 カラムシに産卵をするアカタテハです。この写真の方が産卵のようすがよくわかります。

アカタテハの羽化殻
2011年10月3日…大阪府池田市室町

 堤防にアカタテハの巣が多くありました。幼虫が入っているものもありました。蛹を探しました。やっと見つかったのは羽化殻でした。

産卵するアカタテハ
2012年4月10日…兵庫県宝塚市

 駅に着いて少し行くとアカタテハが産卵していました。越冬後のアカタテハの産卵は観察していないように思います。めったにないチャンスです。と思っている間にどこかに行ってしまいました。ところが歩いていくといたるところでアカタテハが産卵していました。

産卵するアカタテハ

 カラムシの葉の裏に産卵するものもいれば、表に産卵するものもいます。

産卵に来たアカタテハ

 カラムシの新しい葉を見ると光るものがあります。アカタテハの卵です。先にいくつも産卵されていたのです。びっしりと卵が産まれたカラムシにまたメスが産卵に飛んできました。こんなに産卵して孵化した幼虫は葉を食べることができるのでしょうか。

アカタテハの卵

 これだけたくさんのアカタテハの卵を見る機会もないだろうと写真を撮っておきました。最初、このように多数産みつけられるのは異常だと思いました。しかし、何か所か見ているうちにひょっとするとこれが早春のアカタテハのふつうの生態なのかな、という気もしてきました。

アカタテハの卵

アカタテハの卵のある風景

 周囲の草はあまり伸びていません。ふつうに歩いていると気づかないのですがこのような状態になっています。

たくさんのアカタテハの幼虫の巣
2012年5月1日…兵庫県宝塚市

 カラムシの葉に多量に産まれたアカタテハの卵のその後を見てきました。ほとんどのカラムシにアカタテハの幼虫の巣が見られました。しかし、巣が数10もあるということはありませんでした。

アカタテハの卵
2013年3月30日…兵庫県宝塚市

 そろそろ越冬後のアカタテハが産卵をしているだろうと、カラムシの葉を見ました。ざっと見ただけで10卵ほどありました。やはり産卵が始まっていました。気温が高くなると、産卵場所を探すアカタテハの姿もありました。

産卵場所を探すアカタテハ

羽化を始めたアカタテハ
2012年6月2日…兵庫県宝塚市産(飼育)

 兵庫県宝塚市から持ち帰った蛹が羽化を始めました。

アカタテハの羽化
2012年6月6日…大阪府池田市(飼育)

 兵庫県宝塚市で採集してきたアカタテハの蛹が羽化をしています。理科の教材でも使えるように大きく写真を撮っておきました。

 上の写真をクリックすると大きな画像で見ることができます。

トベラに吸蜜に来たアカタテハ
2012年5月26日…大阪府

 トベラの花にアカタテハが吸蜜に来ていました。破損がないようでした。今年羽化した成虫のようです。

アカタテハの終齢幼虫

 アカタテハの終齢幼虫がイラクサ科のカラムシの茎を下りてきました。