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ゴホントゲザトウムシ


ゴホントゲザトウムシの写真
2015年5月31日…大阪府池田市五月山

 5月の中旬ごろから、急に山を歩いていると目につく、クモのようでなにか少し違うような虫がたくさん歩いているのを見ることがあります。クモに近い節足動物でザトウムシという虫のなかまでゴホントゲザトウムシといいます。ザトウムシというと、もう少し体が小さく、脚が長く感じる種類が多いのですが、ゴホントゲザトウムシは「体が大きい」というのが特徴の一つです。大阪府池田市の五月山では、場所によって異常なほどたくさん見ることができますが、局地的に分布する節足動物のようです。上の写真のものには赤い点があります。こちらは、やはりクモに近いダニのなかまです。

死んだミミズに集まるゴホントゲザトウムシの写真

 このような時期に探すと、たくさんのゴホントゲザトウムシがミミズなどの死骸に集まっているものを見ることがあります。死んだ生き物を食べているのを見ることが多いのですが、この近くの児童文化センターにおられる方に聞くと、小さなオカダンゴムシを襲って食べることもあるそうです。


木の幹に止まるゴホントゲザトウムシの写真
2015年5月10日…大阪府池田市五月山

 地面をたくさんのゴホントゲザトウムシが歩き回る時期には、あまり昼間に地面で姿を見ることがありません。よく探すと木の幹などについています。上の写真のように、前から2番目の脚が長いのもゴホントゲザトウムシの特徴の一つです。


枯葉に止まるゴホントゲザトウムシの写真
2015年4月30日…大阪府池田市五月山

 この時期には木の幹に止まっていることが多いのですが、地面の枯葉の上でじっとしていることもあります。


トラップに集まったゴホントゲザトウムシの写真
2015年5月10日…大阪府池田市五月山

 昼に歩いているゴホントゲザトウムシをあまり見かけない、少し早い時期にトラップをしかけると、ものすごい数のゴホントゲザトウムシが入ります。この時期は、夜行性なのかも知れません。5月下旬の決まったころに昼間に驚くほどたくさん姿を見せるのは、繁殖に関係があるのかも知れません。


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