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上の写真はツチガエルの写真です。子どものころ、「いぼがえる」と呼んでいました。大阪府池田市では平地の田畑の周囲の水路などに多くいました。ところが最近は大阪で自然の観察をしている人に聞くと、「ツチガエルは山の近くの田んぼにいる。」との返事が返ってきます。もともと山のカエルではありません。ただ気が付いたときに、大阪府北部の平地から姿を消してしまっていました。 |
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大阪府高槻市の生息場所を3回探しに行きました。しかし、見つかりませんでした。あきらめて大阪府南部を探してやっとツチガエルを見つけることができました。 |
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小さ目のツチガエルです。なぜか背中にアオバアリガタハネカクシを乗せていました。 |
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ヌマガエルは北摂地域には多くいます。ごくふつうのカエルです。ツチガエルとヌマガエルは少し感じが似ています。上の写真のようにツチガエルの腹部には黒っぽい模様があります。 |
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上の写真がヌマガエルの腹部です。真っ白です。一目でツチガエルと区別することができます。 |
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上から見るとツチガエルに似ていますが、こちらがヌマガエルです。目と目の間にやや濃いV字の形をした模様があります。これを見ると上からでもヌマガエルとわかります。 |
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鳥取県の方に話を聞くと、(2013年現在)「平地にもツチガエルは多く、どちらかというとヌマガエルのほうが少ない。」と言われます。かつての北摂地域と同じです。 ひょっとすると気温の上昇などでヌマガエルが分布を広げ、同じようなニッチのツチガエルが姿を消していったのかもしれないと考えていました。2012年現在大阪府北部では高槻市での生息が確認されています。 ところが2013年に大阪府南部でツチガエルを探して一番大きな原因は稲作の方法だと思いました。上の写真が大阪府南部の水田です。間はコンクリートの壁になっています。農作業をされている人に聞いても、「カエルは見ない。」と返ってきます。実際にはニホンアマガエルとヌマガエルのオタマジャクシが泳いでいるので、いるのはいるようです。カブトエビがたくさん泳いでいるので農薬が原因とも考えられません。でもそのような返事が返ってくるのです。北部で稲作をしている場所でも、ヌマガエルやニホンアマガエル、トノサマガエルくらいは田んぼの周囲にいます。北部ではここまでコンクリートで区切った田んぼはあまり見ません。でも、ここにはツチガエルの情報があります。かつてはこの地域には最近まで多くいたのだと思います。どこかにコンクリートで囲まれていない場所が残っているはずです。そしてそこには1年中水があるはずです。1日かかって複数の市で3か所見つけることができました。そして、そこでは全部で10頭ほどのツチガエルが姿を見せてくれました。でも、どの場所も10平方メートルほどの広さです。後10年もたてば、大阪府南部のツチガエルもほとんど絶滅するのかなと思いました。2013年現在都道府県のRDB指定を見ても大阪府は「白」で何の指定もありません。お隣のまだ環境がましかなと思う兵庫県でも準絶滅危惧種です。 どうすれば、この10平方メートルほどの環境を守ることができるのでしょうか。子ども達に、そしてその子ども達に…ツチガエルやこのような多様な生き物の生息できる環境を残してあげたい………。 |
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ツチガエルが兵庫県川西市に残っていました。兵庫県では準絶滅危惧種に指定されていますが、阪神地域ではほぼ絶滅したと思っていました。この地域はほかの人にも理解していただいてみんなで守っていけそうです。 |
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7月になりました。昨年2013年10月に兵庫県川西市で見たツチガエルがずっと気になっていました。里山の調査で探すと数ひきのツチガエルが見つかりました。みんな元気そうです。兵庫県では、準絶滅危惧種ですが、阪神間ではもっと絶滅の危機に瀕していると思います。実際には大阪府では何の指定もされていませんが、すでに絶滅危惧種のT類かU類になるほど減少していると思います。 |
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黒川トンボ池の観察をしてきました。ツチガエルの幼体を数ひき見ました。ツチガエルはトンボ池でうまく育っているようです。 |
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ツチガエルのオタマジャクシには、そのままオタマジャクシで冬を越すものがいます。そのため冬に乾かす田んぼばかりになるとツチガエルは絶滅していきます。アキアカネなどといっしょです。 いました。オタマジャクシの区別は微妙です。図鑑を見てもなかなか同定できないことが多いようです。比べやすいようにいくつか写真を載せておきます。 |
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