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ナナフシモドキ・エダナナフシ・タイワントビナナフシ
…カムフラージュ(擬態・擬装)する昆虫

 ナナフシと呼ばれている昆虫がナナフシモドキやエダナナフシなどです。"モドキ"は「似ているけれど本物ではない。」場合に使われます。ただし、ナナフシモドキには"モドキ"がつきますが、本物のナナフシです。今は「ナナフシモドキ」と呼ばずに「ナナフシ」と呼ばれるようになりました。
 近いなかまのカマキリのように木や葉に似せてカムフラージュをします。カマキリは自分の身を守るためだけでなく、獲物に見つからないようにも擬装(※)をしています。ナナフシモドキやエダナナフシ、タイワントビナナフシなどは、自分の身を守るためにカムフラージュをしています。
 ※ 隠蔽的擬態ということもあります。

エダナナフシの写真
2005年9月3日…大阪府池田市五月山

ナナフシモドキ・エダナナフシ・タイワントビナナフシ

カムフラージュ(擬態・擬装)する昆虫

 上の写真がタイワントビナナフシです。

 下の写真に昆虫が写っています。分かりましたか。これがナナフシモドキです。エノキの枝にカムフラージュしています。どちらも大阪府池田市にある五月山でのことです。

ナナフシモドキの擬装
2007年6月17日…大阪府池田市五月山

エダナナフシの羽化(脱皮)
2005年9月3日…大阪府池田市伏尾町

 一度だけエダナナフシと思われるナナフシが脱皮をしているところを見たことがあります。最後の脱皮ですので羽化です。羽化の途中でエダナナフシかタイワントビナナフシかははっきりと分かりませんでした。

 2005年9月3日午後9時すぎのことでした。真っ暗な山道の木の枝にぶら下がって羽化をしていました。ほとんど体は出てしまっていました。

 夜、林道を歩いているとエダナナフシがいました。

 枯れた枝についていると区別がつきにくくなります。

夜のエダナナフシ
2007年9月1日…大阪府池田市伏尾町

エノキにいるナナフシモドキ
2011年6月15日…大阪府池田市五月丘

 エノキの若い枝の部分にナナフシモドキがいました。このような場所を探すとナナフシモドキがよく見つかります。今回は分かりやすい場所でした。写真の真ん中の部分にいます。ナナフシモドキはエノキが好きなようで、エノキの葉の上にとまっていることもよくあります。

脱皮をするタイワントビナナフシ
2011年9月10日…大阪府池田市伏尾町

 夜、鳴く虫を調べているとタイワントビナナフシが脱皮をしていました。周囲を探すと数ひきのタイワントビナナフシがいました。毎年同じ場所に集まっていることよりも、別の場所に集まっているのを見かけることが多いのが不思議です。

ナナフシモドキの1齢幼虫
2012年5月1日…兵庫県宝塚市

 もうナナフシモドキの1齢幼虫が歩いていました。ナナフシモドキは触角が短いのでほかのナナフシのなかまと区別ができます。幼虫には脚にまだらの模様があるのでナナフシモドキの子どもであることがわかります。

大きくなったナナフシモドキ
2013年6月8日…兵庫県宝塚市

 今年2013年も同じ木の柵の上を歩くナナフシモドキに二度で会いました。葉の上のものは一度しか見ていません。木にいるときは擬態をしているのでなかなか見つかりませんが、このような場所にいるとすぐに見つかります。なぜかなぁ…?

サクラの洋上のナナフシモドキ幼虫
2013年5月12日…大阪府吹田市金紫山公園

 観察会に参加しました。講師のK.先生がサクラの葉の上のナナフシモドキの説明をされました。わたしはいつもエノキの葉の上のもので説明していたので予想外でした。

 
エダナナフシの幼虫の写真
2019年5月1日…大阪府池田市(石川県産)
   エダナナフシが2頭孵化をしていました。もとは石川県と富山県の境付近で採集されたものです。ナナフシ類の孵化にはばらつきがあるそうです。