戻る

写真で見る身近な特定外来生物

ヌートリア

ヌートリアの写真
2009年1月5日…大阪府池田市

 南アメリカ原産のネズミのなかまです。50cmくらいの大きさで、ほかのネズミよりもはるかに大きいのですぐに気が付きます。毛皮を取るために連れてきたものが野生化しました。朝早くや夕方によく活動をします。私の住む大阪府池田市の市街地を流れる猪名川の河川敷では雑草を食べているだけですが上流域では農作物を食べることを聞いています。子ネズミを育てている場面も見るのでよく繁殖しているようです。

アライグマ

アライグマの写真
2010年8月2日…兵庫県三田市

 北アメリカやメキシコを原産とするほ乳類です。ペットが野生化したものが多いようです。夜行性で雑食です。農作物に被害を与えているだけでなく、弱った生き物も襲います。また各地で建物にも危害をくわえています。大阪府や兵庫県では町の近くだけでなく、農村地域にもふつうに生息するようになっています。

タヌキの顔
2011年2月5日…兵庫県川西市

 タヌキとはよく見るとまったく違った顔をしています。左の写真はホンドタヌキです。タヌキのほうが色も茶色が強く感じられます。アライグマにはしっぽに黄土色の輪があるのでここを見ると確実に区別ができます。下の写真はアライグマのしっぽの部分です。

アライグマの後ろ姿
2010年12月4日…兵庫県三田市

ソウシチョウ

ソウシチョウの写真
2009年3月21日…大阪府箕面市

 大阪府や兵庫県では最近姿を見ることが多くなった鳥です。町の近くでも見られますが、自然の豊かな地域にも生息しています。美しい声で鳴き、きれいな姿をしています。飼育をしていたものなどが帰化したそうです。直接人間に害を及ぼすという話は聞いていませんが、生態系には影響があります。同じような地位の鳥に影響が出るのが心配です。

ウシガエル

ウシガエルの写真
2006年6月4日…兵庫県川西市

 昔からよく知られたカエルです。大きなおたまじゃくしが子どもにも人気があり、知らずに飼育している場合が多い生き物です。北アメリカ、メキシコ原産の大型のカエルです。鳴き声が「ヴォー、ヴォー」と牛のような声に聞こえるのでウシガエルと呼ばれます。食用ガエルと呼ばれることもあります。食べることができます。都市部だけでなく、郊外の池などにも多く生息しています。人間に危害を加えたりする話は聞いたことがありませんが、動くものをすぐに食べるので生態系には影響があると思います。特に、同じような地位のカエルや同じような場所にすむ小さなカエルに与える影響が心配です。

カダヤシ

カダヤシの写真
2009年8月18日…兵庫県川西市

 北アメリカ原産のメダカによく似た魚です。以前はタップミノーという名前で熱帯魚店でも見ることがありました。メダカに似ていますが、熱帯魚のグッピーに近いなかまです。グッピーと同様に卵胎生です。そのためオスの尻びれは剣の形をしています。「蚊をたやす」というのが和名の由来のようです。大阪府と兵庫県の間を流れる猪名川では以前は中流域や上流域では姿を見たことがありませんでした。しかし、2009年ごろにはよく網に入るようになりました。もともと野生のメダカが生息していた場所に見られるようになったので、メダカの生態に与える影響が心配です。

メダカの写真
2006年3月25日…兵庫県舞鶴市

 メダカに似ています。特にメスは区別が難しそうですが、尾びれがメダカはかくばっていますがカダヤシは丸いので区別ができます。左の写真が野生のメダカです。(写真のメダカは、北日本集団と南日本集団の両方の遺伝子の特徴を持つものの可能性のある個体です。)

ブルーギル

ブルーギルの写真
2010年10月29日…滋賀県草津市(飼育)

 北アメリカ原産の魚です。ブルーギルのギルは「えら」のことです。もともとは研究用に日本に持ってこられました。大阪府や兵庫県では町の中の川や池でふつうに見られます。ブラックバスの餌にするために放される場合もあります。そのため山間部の池でも見られることがあります。

オオクチバス

オオクチバスの写真
2006年8月5日…大阪府池田市

 北アメリカ原産の魚です。近い種類の魚をふくめてブラックバスとよばれています。単にバスとよぶこともあります。大阪や兵庫県では川や池で多く見られます。大きな湖などでの漁業には深刻な打撃を与えています。特に釣りをする人が自分だけの釣りの場所を作るのに山の中の池にも放すため、もともと日本にすんでいて数が減少した山間部に残る魚への影響も心配です。

ボタンウキクサ

ボタンウキクサの写真
2005年11月27日…大阪府池田市

 熱帯地方を原産とすると思われる植物です。ウォーターレタスともよばれ、金魚屋さんなどで売られていたこともありました。大阪府と兵庫県の間を流れる猪名川ではふつうに見られます。繁殖力が強く、ほかの生き物の生態や環境への影響が心配されます。

ミズヒマワリ

ミズヒマワリの写真
2006年9月27日…大阪府高槻市

 中南米が原産の植物です。ミズヒマワリと聞くとヒマワリに似た花を咲かすように感じますが、花は上の写真のように白く大きくなくヒマワリとはまったく異なります。葉がヒマワリに似ているのでついた名前だそうですが、わたしにはそれほど似ているようには感じられません。アサギマダラというチョウが白い花に集まる性質があり、このミズヒマワリにはよく集まります。特にアサギマダラの秋の移動の時期に多数が吸蜜するのを見ます。また写真のようにアサギマダラ以外のチョウも吸蜜に来ます。写真はキアゲハです。繁殖力が強く、引きちぎるとちぎった茎からも再生するので駆除には注意が必要です。

アレチウリ

アレチウリの写真
2006年9月24日…大阪府池田市

 北アメリカ原産の植物です。繁殖力が強く、大阪府と兵庫県の間を流れる猪名川では多く見られます。広い面積に広がっているアレチウリを見ましたが最近は少し減ったような感じもします。果実にとげがあり不注意に触ると非常に痛い思いをします。今のような繁殖が続くとほかの植物に与える影響が大きい植物です。

オオカワジシャ

オオカワジシャの写真
2005年11月27日…兵庫県川西市

 ヨーロッパなどを原産とする植物です。ゴマノハグサ科の植物でクワガタソウ属の植物で同じ属のよく知られているオオイヌノフグリに似た花をつけます。大阪府と兵庫県の間を流れる猪名川では河川敷にふつうに見られます。繁殖力が強くほかの河川敷の植物に与える影響が心配されます。

戻る