|
|||||
|
|||||
|
|||||
奈良公園での観察会のまとめのときに鳴く虫の第一人者のK.さんが見せてくださったのが上の昆虫です。先ほど見つけられたものです。大阪府大阪市でも見つけられたことがあるそうです。 このヒメクダマキモドキはもともとは南方系の昆虫です。地球温暖化によって大阪府や奈良県、兵庫県に分布を拡げているそうです。神戸辺りから分布が拡がっているということなので、北摂地域でも発見は時間の問題でしょう。町の中の緑のある場所で見られるそうです。 その後大阪府池田市で調べたところ自然環境に恵まれた地域から見つかりました。2010年の時点にはすでに山地にも入り込んでいました。 |
|||||
NPOシニア自然大学校研究部昆虫科が2011年3月に発行された「細河里地・里山(池田市)の昆虫調査目録(2010年版)」をいただいていました。その中のバッタ目にヒメクダマキモドキの名前があります。大阪府池田市で9月と12月に採集されています。探せばからなず見つかるはずです。しかし、…。見つかりません。 |
|||||
|
|||||
2011年10月14日、松本 勝さんからメールが届きました。以前2010年11月3日に撮影した写真が添付されていました。ヒメクダマキモドキのメスです。わたしにはなかなか見つかりませんが、けっこう大阪府池田市周辺にも分布を広げているのではないかと思われます。 |
|||||
|
|||||
またメールが届きました。2010年11月6日にも五月山でヒメクダマキモドキを撮影されていたのです。ひょっとすると2010年には大阪府池田市にある五月山の広い範囲にヒメクダマキモドキの分布が拡大していたのかもしれません。しかし、どうして今年わたしの前に姿を見せないのでしょう。 |
|||||
|
|||||
ヒメクダマキモドキが飛んできて近くの木に巻きついているクズにとまりました。オスです。高くて思うように観察はできませんでした。 |
|||||
|
|||||
近くのクズの葉の表側にもう1ぴきヒメクダマキモドキがいました。最初にいたのがメスで後からオスがやってきたのではないかと思いました。 |
|||||
|
|||||
後から見るともう2ひきのヒメクダマキモドキがいるのに気づきました。集まる習性があるのかもしれません。 |
|||||
|
|||||
ヒメクダマキモドキのオスの交尾器を側面から見たところです。下の写真は腹部を下から見たところです。 |
|||||
|
|||||
|
|||||
ヒメクダマキモドキのメスの産卵管は、サトクダマキモドキやヤマクダマキモドキと比べると明らかに幅が狭くて長いのが特徴です。 |
|||||
|
|||||
いつも葉の上に何かいないか見ていた高さ2mほどの小さなエノキを見ると、1ぴきのヒメクダマキモドキがいました。 |
|||||
|
|||||
周囲を探すとすぐにもう1ぴきのヒメクダマキモドキが見つかりました。ほかにはいないようなので1ぴきのオスと1ぴきのメスだろうと思っていました。最初のヒメクダマキモドキを捕まえて確かめるとオスでした。ところが2ひき目には逃げられました。 |
|||||
|
|||||
帰るときに2ひき目が逃げた場所を見ると、…いました。オスでした。2ひきのオスがいっしょにいたなんて。予想では1ぴきはメスだと考えていました。もとのエノキはしっかり探したつもりですがもう一度探しました。なんと3びき目のヒメクダマキモドキがいました。上の写真です。確かめるとメスでした。 10月29日のヒメクダマキモドキはほとんどが木に巻きついたクズにいました。やはり1ぴきはメスでした。今回はエノキの葉の上でした。とまっている場所に決まりは見つかりません。1ぴきのメスにオスが集まって来るのではないかと思われました。 |
|||||
|
|||||
ケヤキの隣のエノキに着生している苔にヒメクダマキモドキが産卵していました。松本 勝さんからの写真とコメントです。あの長い産卵管でどのように産卵をするのかと思っていましたが、上の写真のような産卵をするとは思いませんでした。 |
|||||
|
|||||
夜、生き物の観察をしているとヒメクダマキモドキが産卵をしていました。これまで昼に産卵をしている写真しか見ていませんでした。ひょっとすると時期によって差があるのかも知れません。 |
|||||
|
|||||
松本 勝さんから「ヒメクダマキモドキがたくさん落ちている。」という電話をいただきました。写真は踏まれるといけないので一か所に集めたものだそうです。ここまで集中して落ちているわけではありません。急いで見に行きました。約2時間で49ひきを集めることができました。詳しい内容については大阪市立自然史博物館に報告しておきました。 |
|||||
|
|||||
連続して落ちるのかを確かめるために、昨日見たヒメクダマキモドキは全部袋に入れておきました。ただし、見落としもあるとは思います。 |
|||||
|
|||||
大阪自然史博物館が行っている講習会でヒメクダマキモドキの卵を見せてもらいました。写真の小豆色の種のようなものがヒメクダマキモドキの卵だそうです。以前にコケの下に産卵する写真を見ていたのでそのような場所に多く産卵されると思っていましたが、このように樹皮下に産卵されることの方が多いようです。下の写真には2卵が写っていますがふつうは上のように1卵ずつ産卵されるそうです。白ではなく小豆色で、思ったより大きな卵でした。 |
|||||
|
|||||
|
|||||
セスジツユムシの終齢幼虫がけっこういるものだと感じながら写真を撮っていると、少し違うキリギリスのなかまの終齢幼虫がいました。ヒメクダマキモドキのメスの終齢幼虫でした。 |
|||||
|
|||||
松本
勝さんからヒメクダマキモドキの連絡がありました。「今日(28日)、五月山のAとBでヒメクダマキモドキが1匹ずつ落ちていました。去年は12月でしたが、今日の冷え込みで落ちてきたのでしょう。まだ少し元気があり這っていました。」とのことでした。 |
|||||