キリギリス科

キリギリス

クズの葉の上で鳴くキリギリス
2006年7月22日…大阪府池田市桃園

成虫の見られる時期

6月〜11月

成虫の見られる場所

河川敷などの草原など

鳴き声

「チョン・ギース」と鳴く。

北摂地域では、猪名川などの河川敷の草原や山地の草むらで多く見られる。

(大阪府池田市周辺を基準にしています)

 

 キリギリスはヒガシキリギリスとニシキリギリスに分類されるようになってきました。この北摂地域にはどちらも生息しています。その分布はパッチ状になっており、研究がすすめられています。このページでは両種をキリギリスとしてあつかっています。

 右の写真がキリギリスの幼虫です。

 バッタの幼虫は6月の初めに姿を見せるものが多いのですが、キリギリスのなかまの幼虫は4月ごろに出てくるものが多いようです。

 背中が平たく横に白と黒の線があるのがキリギリスの幼虫です。下の写真のようにまるい感じに見えるのがヤブキリの幼虫です。

ヤブキリの幼虫
2003年5月4日…大阪府池田市茶臼山
キリギリスの幼虫
2006年4月23日…大阪府池田市桃園
キリギリス1齢幼虫
2013年4月21日…大阪府池田市室町

 キリギリスの1齢幼虫です。例年4月下旬に見られます。

キリギリスの幼虫
2003年5月4日…大阪府池田市茶臼山

 こちらもキリギリスの幼虫です。

 キリギリスやヤブキリの幼虫は小さいころは草食で植物の花粉なども食べます。

 成虫になると肉食の傾向が強くなります。また、成虫になるとキリギリスは草原に残りますがヤブキリは木などの上でくらすようになります。

キリギリス終齢幼虫
2006年6月24日…大阪府池田市桃園(猪名川)
ヤブキリの写真
2013年4月29日…大阪府池田市五月山

 ヤブキリの特徴がわかりやすいように大きな画像で見ることができるようにしておきました。

 6月も今日で終わりです。河川敷を歩いていると終齢のキリギリスが目につきました。

 やっと1ぴき成虫がいました。6月にキリギリスの成虫を見るのは初めてです。

キリギリスの終齢幼虫
6月のキリギリス成虫
2007年6月30日…大阪府池田市桃園

脱皮(羽化)をするキリギリスのめす
2006年7月16日…大阪府池田市桃園

 2006年7月16日の夜のことでした。草の上でうっすらと白く見えるものがあります。キリギリスのめすの羽化が始まっていました。最後の脱皮です。

 ほとんど体は出てしまって残るは産卵管だけのようです。

脱皮(羽化)を終えたキリギリスのめす

 ぶら下がっためすの翅がのび始めました。もうしばらくするとふだんのめすの姿になるのでしょう。

キリギリスの交尾
2006年7月22日…大阪府池田市桃園

 キリギリスが2ひきからまったようになっています。よく見るとキリギリスの交尾でした。

 クスの葉が2枚あわさったような場所で交尾をしているのでなかなか写真が撮れませんでした。

精包をつけたキリギリスのめす

 交尾を終えてめすが去っていきました。腹部には大きな精包をつけていました。食べるようすははっきりと見えませんでした。

キリギリスのめす
2001年8月26日…大阪府池田市伏尾町

 キリギリスのめすです。

 長い産卵管を持っています。大きさはヤブキリと同じくらいですが翅に黒い模様があるのが特徴です。

 こちらも産卵管が長いのでめすだと分かります。キリギリスは草原にすみますが、めすは雑に舗装されたアスファルトの地面くらいには産卵管をさしこんで卵を産みます。ただし、幼虫が地上に出られるかどうかは分かりません。

キリギリスのめすの写真
2005年8月28日…兵庫県川西市山下
鳴くキリギリスのおす
2005年8月16日…大阪府池田市桃園

 8月、河川敷の草原でキリギリスのおすが鳴いています。

 河川敷でよく鳴いているのですが、なかなか姿を見つけることができません。草の奥深くで鳴いていることが多いからだと思います。

 キリギリスやヤブキリは成長すると肉食の傾向が強くなります。このようなキリギリスのなかまは前足に大きなとげが多くならんでいます。ツユムシなどをこの足で捕まえて食べます。ハヤシノウマオイなども同じような前脚をしています。

キリギリスの前脚
コガネムシのなかまを食べるキリギリス
2008年7月30日…大阪府池田市桃園

 猪名川の河川敷を歩いているとキリギリスが獲物を食べていました。

 みるとキリギリスのなかまではありません。コガネムシのなかまでした。ヒメコガネのようです。このような甲虫まで食べるとは思っても見ませんでした。

2006年8月24日…大阪府池田市桃園

 ひさしぶりに精包をつけたキリギリスのめすを見ました。

 もう産卵の季節はとっくに始まっています。

キリギリスの産卵
2006年9月1日…大阪府池田市桃園

 キリギリスのめすが産卵をしています。しかし、見ていると産卵管は地面の中には入っていません。アスファルトの目のあらいものに突き刺しているのは見たことがありますがこれは硬すぎるようです。

 産卵はあきらめました。

   

 スズムシマットを買いに行くとキリギリスが売られていました。1匹ずつかごの中に入っています。これも夏の風物詩です。

 大阪府池田市の駅の近くのペットショップで500円でした。かごつきです。

売られているキリギリス
2007年8月12日…大阪府池田市、駅周辺
門にいたキリギリス
2013年7月13日…大阪府池田市室町

 大阪府池田市室町のお宅の門にキリギリスがとまっていました。この辺りにはニシキリギリスとヒガシキリギリスがいるそうだとは聞いていましたが、自分では調べていませんでした。
 せっかく目の前にキリギリスがいるのでどこまで調べることができるのか挑戦してみることにしました。

ニシキリギリスとヒガシキリギリスの同定に挑戦

ヒガシキリギリス幼虫

   

戻る